まずは現状把握の一歩 “現場に生かせる”保育ICT導入へ ~栃木市の取り組み~

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    公立園のICT導入がこれから本格化する見込みの栃木県栃木市。
    市内ではすでに多くの民間園がICTを導入している一方、公立園はこれから—そんな状況のなか、市は「保育ICTラボ」への参加をきっかけに、現場の課題を整理し、次の一歩に向けた準備を進めています。今回は、ICTラボ事業に参加した栃木市 保育課保育管理係の山﨑様と奈良部様に、取り組みの背景や手応えについて伺いました。

     

    公立園のICT化に向けて、まず“現状を知る”

    —まずは今回ICTラボに参加された背景を教えてください。

    山﨑:栃木市では、市内の民間園はすでにほぼICTを導入している一方で、公立園はこれから、という状況です。そこで今年度は公立園担当としてラボ事業に参加し、まずは市内全体の導入状況を把握するところから始めました。実際に調査してみると、未導入園はごくわずか。今回の取り組みを通じて全体像が見えたのでとてもよかったです。

    ——自治体同士のネットワーク形成会議にも参加いただきましたが、いかがでしたか

    奈良部:他地域の「伴走型支援」の取り組みがとても参考になりました。課題感が近い自治体の話を直接聞けたことで、栃木市でも今後どう進めていくかを考える材料のひとつになりました。

    保育ICT導入は“ゴール”ではなく“スタート”

    ——保育園のICT化について、現在どのように捉えていますか?

    奈良部:ICTの導入自体はあくまで手段です。大切なのは、その先でどう業務負担を減らし、保育の質を高めていけるかまで見据えて考える必要があると感じています。わたしは保育園職員の経験もあるのですが、現場経験がある立場としても、今回のラボ参加は「現場で生かせる導入方法」を考える良いきっかけになりました。

    自治体の役割は、つなぐ・見守る・後押しする

    奈良部:今回の取り組みにより、

    • 市内園のICT導入状況を整理
    • 未導入園への情報共有
    • 動画アーカイブや相談窓口の案内
    • 他自治体の事例を踏まえた検討の場づくり

    など、自治体がハブとなり、園と支援施策をつなぐ動きが一歩前進した手ごたえがあります。今後も特定の事業者と組むのではなく、中立的な立場で課題を聞き、必要な情報や仕組みを届ける。それが市としてのスタンスです。

    山﨑:来年度に向けて、公立園へのICT導入の予算化も視野に入れ、段階的な整備を検討しています。

     

    栃木県栃木市に学ぶ、保育ICT導入のポイント

    • まずは市内全体の導入状況を可視化
    • 他自治体の事例から“自分たちに合う形”を探る
    • ICT導入後の運用(業務改善)まで見据える
    • 自治体は“伴走役”として現場を支える
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